【タピエス美術館】見るべき絵画や彫刻などの作品を館内マップと合わせて紹介!

タピエス美術館

バルセロナのミュージアムパス、「アーティケット(Articket BCN)」に含まれる美術館の一つ、【アントニ・ タピエス美術館(Museu Tàpies)】。

カサ・バトリョから徒歩3分ほどの場所にある美術館なので、アート好きは同時訪問に最適です!日本人にはあまり聞きなじみのない名前の芸術家ですが、バルセロナでは人気の現代アーティストの美術館です。

タピエス美術館は屋上を含めて5階建ての建物ですが、広い館内は人も少なく、比較的ゆったりと鑑賞ができます。タピエス美術館に行く前に、見どころをさくっと予習しておきましょう!

タピエス美術館とは?

正式名称は「アント二・タピエス美術館(Museu Tàpies)」。1984年の設立当初は「アントニ タピエス財団(Fundació Antoni Tàpies)」と呼ばれていました。

近現代美術の研究と知識を促進を目的として、バルセロナ出身の芸術家アント二・タピエスによって設立された美術館ですが、今の外観となったのは1990年です。カタルーニャ音楽堂やサンパウ病院の建築で有名なドメニク・イ・モンタネールが1880年代に出版社のために設計した建物を、1885年竣工、1990年に美術館として改装しました。

タピエスに関する作品展示が最大級に鑑賞できるのはもちろん、図書館にはアジアとプレコロンビア時代の芸術と文化、アフリカとオセアニアの芸術のコレクションなども所蔵しています。

アクセス方法やチケット入手方法はこちらの記事をご覧ください▼

アント二・タピエスについて

タピエス美術館公式(https://museutapies.org/en/biography/)

アントニ・タピエス(Antoni Tàpies)は、1923年12月13日にバルセロナで生まれました。父親が当時のカタルーニャ共和主義(今は「スペイン」として1つの大きな国ですが、歴史的にみると強い地方都市がたくさんありました。「カタルーニャ」もその1つです。)の指導者と親交があったり、母方の祖父が熱心な市民活動や政治活動を行っていたことから、文化的・社会的に恵まれた環境で幼少期を過ごしました。

中学生の頃、マルセル・デュシャンジョルジュ・ブラックワシリー・カンディンスキーパブロ・ピカソなどの芸術家の作品の複製が掲載された雑誌に出会ったことがアートに興味を抱くきっかけとなります。

その後、体調不良で学業を断念、療養期間に入った際、有名画家の絵を模写するなど芸術活動に勤しみんだことで今の彼が確立されていきます。

1944年、バルセロナ大学で3年間にわたって法学を学びますが、卒業直前で中退。その後、バルセロナアカデミア・バルスでデッサンを学びはじめ、スタジオを借りるなどして芸術家への道を大きく歩んでいきます。

日本ではあまり名を聞かないタピエスですが、FCバルセロナの100周年記念ポスターをデザインするなど、バルセロナで愛される人気有名アーティストです。

見るべき作品

アント二・タピエスのことを初めて知る・見る人も、そうでない人も、早速見るべき有名作品を紹介していきます!

館内マップ

タピエス美術館は地下と屋上を含めて5階建ての建物です。

ArquitectureVivaより(https://arquitecturaviva.com/works/fundacion-antoni-tapies-1-0)

【紹介作品3選です。今後もどんどん増える予定です!】

  1. Maqueta per a “Núvol i cadira”(雲と椅子)
  2. Mitjó(靴下)
  3. Zoom

1.Maqueta per a “Núvol i cadira”(雲と椅子)

タピエス美術館を象徴する作品です。赤レンガ造りの建物に覆いかぶさるように、グニャグニャと渦巻く針金、そして針金の雲に溶け込むように椅子の形を見ることができます。

タピエス美術館公式HPよりコレクション(https://museutapies.org/en/the-collection/works/?o=838)
タイトルMaqueta per a “Núvol i cadira” (雲と椅子)
制作年1988
サイズ46 x 213 x 110 cm

2.Mitjó(靴下)/屋上

タピエス美術館公式HPよりコレクション(https://museutapies.org/en/the-collection/works/?o=1887)

もともとはカタルーニャ美術館 (MNAC) の理事会会長がタピエスに依頼した作品です。
高さ 18 メートルの穴の開いた靴下です。破れた縫い目から靴下に入ることができ、静寂と思索の空間を感じることができます。

タピエスによるとこの作品の趣旨は‘’作品に根ざした方法で取るに足らない物体に宇宙的な次元を与えること’’で’’フランシスコ会や仏教の考え方に似た、小さなものに価値を与えたいという願望’’を表現しているそうです。確かに、美術館の会長に依頼されたものなのに、題材を靴下にして、その靴下に意味を持たせるというのは、彼らしい社会的なメッセージが込められている気がしますね。

タイトルMitjó (靴下)
制作年2010
サイズ290 x 370 x 125 cm

3.Zoom

タピエス美術館公式HPよりコレクション(https://museutapies.org/en/the-collection/works/?o=30)
タイトルZoom
制作年1946
サイズ65 x 54 cm

まとめ

いかがでしたでしょうか?すべての作品にもっともっと詳しく言及したいこと山々なので、どんどん更新&作品別の記事も書く予定です。みなさまお楽しみに!

美術館巡りは疲れない程度にするのが一番です。楽しむことが大切です。素敵なタピエス美術館を!

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